腰仙関節とは腰椎5番と仙骨の間にある関節のことをいいます。
40代後半の女性が腰痛で来院。どこら辺が痛いか聞くと、仙腸関節を指さしたので、
これならすぐ直せると思って施術していましたが、一向に良くならず時間がたつばかりで、あせってしまいました。
一度冷静になって、腰椎・仙骨・仙腸関節を観察してみてもわからず、
もしかしてお腹や足が原因かなと思い、検査してみても異常なし、
もう一度来てもらうことにして、この日は終了しました。
二日後、まずはOリングテストをして内臓をチェック、
なかなか直らない腰痛は、大腸がんが原因の場合がありますが、
この方は検査しても異常がなかったので、どこか忘れているところがないかよく考えてみると、
腰仙関節を診ていないことに気づきました。
観察してみると、右側の腰仙関節に歪みがあったのです。それを矯正したところ、痛みがなくなりました。
後でなぜこの関節を見落としたか考えてみると、私の先入観が大きなカン違いをさせていたようです。
最初に仙腸関節のところに痛みがあると言われたので、私の脳に「仙腸関節の歪み」とインプットされ、
腰仙関節に目がいかなくなってしまったのです。
長年経験を積んでいても、先入観が邪魔をして直せなくなることが多々あります。