痛みはごく一般的な症状です。
からだをぶっつけたり、転んだりすると痛いのが当然ですし
人は痛みというものを認識しています。
ところが私達は痛みの原因と言うのがわかりません。
自分自身のからだが痛い事は、まぎれもない事実なのに・・・
もっと突き詰めて「なぜ痛いか」さらに「からだのどのポイントが痛むのか」と考えていくと
はっきりとした答えが出ない事が少なくありません。
特に腰、股関節、膝など慢性的な痛みについては、
きわめてあいまいにイメージでしかとらえることができません。
例えば腰が痛めば漠然と「ああ腰痛だ」脚の付け根が痛ければ「股関節が痛い」ととらえますが
その痛みが日常生活に支障をきたすほど強ければ、病院で検査を受け、診断をあおぎ
その診断にしたがった治療を受けることになるわけです。
痛いと言っている本人は痛みの原因はわかりませんが
病院の医師は最先端の医療機器によって、精密な検査を行い
「あなたはここが悪い」「その痛みは、この疾患が原因なんですよ」と教えてくれます。
漠然とした痛みに、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性股関節症、
変形性膝関節症というような病名がつけられます。
そうすると、少し安心するのが患者さんの心理ではないでしょうか。
とにかく自分の痛みの原因がわかったので、あとは医師の言うとおりに治療すれば
治っていくだろうという気になります。
処方された薬を薬局でもらい、やれやれということになります。
ところが実際には、それは長い長い病院通いの始まりというケースが実に多いのです。