バレーをやっている高校生が、股関節が痛くて…と来院されました。開くと痛いとのことで、色々観察してみると、股関節の関節には異常なし、大転子にも問題なし、骨盤のねじれは多少ありましたが、この程度では痛みは出ないはずです。
次にソケイ部に触れてみると、筋肉が異常に硬く、原因はこれだと思い、筋肉を緩める施術をしたところ、痛みが解消されたとよろこんで帰られました。ところが次の日に、「股関節の痛みは治まったが、内もものソケイ部に近いところが痛くなった」と再来店。次の日は試合があるとのことで、なんとか直してあげたいと思いました。

再度観察。肩関節、踵骨、アキレス腱、ハムストリングスをみても異常は見当たりません。私も少し焦ってきましたが、こういう時こそ原点に戻るべき!と脚(足)を観察しましたが、ここも異常なし。そこで、私のもう一つの原点である”お腹”を観察してみることに。まずは腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)をみます。すると、”へそ”のすぐ横から股関節にかけてある大腰筋が異常硬結していることが分かりました。少し触れただけでもすごく痛がります。
大腰筋に触れ、脚の痛みがある部分を刺激したところ、痛みは解消されたようでしたので、原因はこの「大腰筋」
大腰筋を緩める施術をしたところ、全然痛くなくなったとのことで、メデタシメデタシでした。

私は施術で、原因がわからずに行き詰まった時は、必ず原点に帰るようにしていますが、その原点とは「脚=足」、もう一つは「お腹(大腰筋、腸骨筋」です。
今まではこの原点によって様々な症状を解決してきましたが、他に見落としがないか良く確認することが大切だと思っています。