30代の女性 4日くらい前から股関節が痛くて歩くのも辛いと来院。
よく観察してみると、関節の痛みというより、大腿骨の大転子部(大腿骨上部の外側)に痛みがあり、
それをかばって歩いたために腰が痛くなったようでした。

股関節痛で悩んでいる人は多く、ネットで見ると「股関節痛の原因は骨盤の歪み」と書いてあり、
以前は私もそう思って施術していました。でも最近は違った考え方をしています。
では骨盤が原因でないとすれば、どこが原因か・・・

この方の大転子の状態をみると、外側に張り出していて、脚はO脚傾向でした。
急にこのような状態になるわけではなく、もともとあった脚の捻じれ癖が限界まで達し、
大転子付近の筋肉や筋膜に炎症をおこしたものと思われます。
この脚の捻じれを調整すれば、股関節も直るかというとそうでもないのです。
重要なのは、なぜこんな脚の捻じれ癖がついたかです。
私はそういう時は必ず踵をみます。
この方の踵骨は下部が内側に上部が外側に傾いていました。
そのため歩く時に外側に体重がかかり、O脚になってしまったようでした。
そこで踵骨を調整し脚のバランスを整えると、改善していきました。

慢性的に変位している方は、手首と手根骨もみる必要があります。